2010/4/17
名古屋市博物館で4月17日(土)~5月30日(日)「第六十二回式年遷宮記念 特別展 伊勢神宮と東海のまつり」を開催。
第六十二回式年遷宮記念 特別展 伊勢神宮と東海のまつり
会期 平成22年(2010)4月17日(土)~5月30日(日)
開館時間 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日 4/19(月)・26(月)・27(火),5/6(木)・10(月)・17(月)・24(月)・25(火)
観覧料 一般1,200(1,000)円 高大生800(600)円 小中生400(200)円
( )は前売・団体料金、団体は20名様以上です
※名古屋市交通局発行のユリカ・一日乗車券・ドニチエコきっぷでご来場の方は、当日料金から100円割引(他の割引との併用はできません)
※身体等に障がいのある方は、手帳の提示により本人と介護者2名まで、当日料金の半額となります。
伊勢神宮について
伊勢神宮は、正式には「神宮」といい、伊勢市にあります。天照大神を祀る皇大神宮(内宮)と豊受大神を祀る豊受大神宮(外宮)の両宮を中心として、別宮十四、摂社・末社・所管社百九をあわせた百二十五の宮社でなりたちます。
垂仁天皇二十六年、伊勢の地に天照大神が鎮座したことを内宮の起源とし、雄略天皇二十二年(四七八)に天照大神の食事を司る豊受大神が祀られたのを外宮の起源とします。
神宮では、二十年に一度の式年遷宮にあたり、千五百点あまりの御装束神宝が調進されます。これらの御料は二十年間、御正殿に奉納され、御装束は次の遷宮で撤下されます。しかし、内宮、外宮の神宝については、新宮の西宝殿に移され、さらに二十年間保存された後に撤下されるという最も鄭重な取扱いがなされています。
持統天皇四年(六九〇)に第一回式年遷宮が行われて以来、およそ千三百年。古式のまま調進される御装束神宝から、長い歴史の中で受け継がれてきた伝統的な美と技をみることができます。
第一章 遷宮と神宝
伊勢神宮の鎮座から遷宮まで、長い歴史を御装束神宝と文献からたどります。 神宝の中でも、特に華麗かつ重厚な装飾を施されたものが、玉纏御太刀(たままきのおんたち)です。琥珀、瑪瑙、水晶、瑠璃をちりばめ、鞘には五色の吹玉が飾られたもの。華やかな御装束神宝の世界をお楽しみください。
神宮の歴史を紐解くと、重要な位置づけにあるのが、日本最古の歴史書である『古事記』です。今回展示する国宝『古事記』(大須観音宝生院蔵)は、現存最古の写本として知られるもので、中巻に、倭建命(やまとたけるのみこと)が伊勢において、倭比売命(やまとひめのみこと)から草薙剣(くさなぎのつるぎ)を授かった記事が収録されています。
第二章 朝廷・幕府と神宮
朝廷、幕府と神宮の関係を考えるうえで、大きな役割を果たしたのが慶光院上人です。慶光院は、内宮鳥居前、五十鈴川左岸の浦田町に位置した尼寺で、戦国から江戸時代前期にかけ、当時、戦乱で中断していた正遷宮の復興に向け、勧進に尽力しました。
ここでは、後陽成天皇宸筆の「慶光院」の院号を記した額、江戸幕府から拝領した堆朱香盆、鳩杖といった拝領の品々を展示します。
第三章 伊勢参宮の流行
「一生に一度は伊勢へ参りたい」 江戸時代の人々の伊勢への思いとして、よく使われるフレーズですが、ここでは、民衆の参宮にスポットをあてます。
全国から民衆が大挙して伊勢へと向かったおかげまいり。六十年周期で流行して、関連グッズがつくられるほど盛大でした。写真の法被(はっぴ)も、文政十三年(一八三〇)のおかげまいり流行にちなんだおもちゃで、一枚の細長い紙で作る折り紙です。
ここでは、おかげまいりの資料や、参宮にともない伊勢で賑わった芝居などを取り上げます。
特に今年は、六十年に一度のおかげまいりの年。干支でいうと庚寅にあたります。博物館で歴史を学び、お伊勢さんを詣でれば、感動も一際というものです。
第四章 伊勢から伝わる祭礼
慶応三年(一八六七)、伊勢神宮などのお札が空から降ったことをきっかけに、お祭り騒ぎとなった「ええじゃないか」。三河を発端とし、名古屋を経由して全国へ波及していきました。ここでは、「ええじゃないか」の流行の謎に迫ります。
加えて、伊勢から伝わる祭礼として、尾張に残るお鍬祭りも展示します。この祭りは、江戸時代から始まり、六十年周期で、現代まで受け継がれています。
造り物、踊り、仮装などの華やかな練り物が登場し、江戸時代もいまも変わらぬ賑わいをみせているのが特徴です。お鍬祭りの歴史とともに、平成十九、二十年に行われた尾張西部のお鍬祭りにもスポットをあてます。長さ十一mの巨大クジラが、皆様をお待ちいたします。